製菓材料店に行ってみると、イーストの種類がたくさんあることに驚いた経験ありませんか?
どれを使えばいいのかよく分からず、悩んでしまうことってありますよね。
初心者の方でもよく分かるように、種類とその使い方を紹介します。
パンを膨らませるイーストの種類
パンを膨らませるのに必要不可欠なもの。
それがイーストです。
イーストとは【酵母菌】のこと。
え?
ちょっと待って!
酵母とイーストって同じものなの?
はい。
酵母とイーストは元は同じ。
イーストは野生のパンに適した酵母菌を人工的に培養したもの。
天然酵母は自然界のパンに適した酵母菌を選別して培養したもの。
自家製天然酵母はパンに適した酵母菌を選別せずに培養したものです。
イーストの種類は3種類!
パン作りに使われるイーストは3種類あります。
それぞれ特徴がありますので、説明しますね。
生イースト
生イーストは培養したイースト(パン酵母)そのままです。
通常は粘土状をしていて生きています。
発酵力も強く安定したパン作りが出来るのですが、冷蔵で一週間程度しかもたないので家庭用ではまず使われません。
パンを大量に作るパン屋さん向けのイーストです。
ドライイースト
保存性を上げるため、生イーストを乾燥させて休眠状態にして粉末化したのがドライイーストです。
ドライイーストは予備発酵が必要。
形状は粒状をしています。
インスタントドライイースト
インスタントドライイーストは予備発酵がいらない、手軽にパン作りを楽しめるイーストです。
インスタントドライイーストは粉末状で、そのまま他の材料と一緒に生地に混ぜ込むことができます。
通常、家庭でのパン作りに使うのはインスタントドライイーストです。
イーストの使用量の目安は?
一般的に家庭で使うイーストはインスタントドライイーストを使いますが、その他の使用量を知っておくと、万が一手に入った時に焦らずにすみます。
生イーストの使用量を100%とすると、ドライは 50%、インスタントドライは35%程度の使用量でほぼ同じ発酵力となります。
水分が乾燥している分だけ
生イースト → ドライイースト → インスタントドライイースト
と軽くなります。
<おまけ>サフインスタントドライイーストの使い分け
家庭でパンを作る際に使われる、インスタントドライイーストで有名なのがル・サッフル社のインスタントドライイースト。
上の写真のものは背景が赤いので通称【赤サフ】。
ハード系など砂糖の使用量が少ないパンに使用します。
それとは別に、背景が金色のインスタントドライイーストもあります。
こちらは通称【金サフ】。
砂糖をたくさん使うリッチ系のパンに使用します。
どうして使い分ける必要があるのか
作るパンによってインスタントドライイーストって使い分けなきゃいけないなんて面倒!
そう思われる気持ち、よくわかります(笑)
でも、どうしてこのように赤サフと金サフが販売されていると思いますか?
それは、イーストというものがもともと糖分に弱いからです。
たくさん砂糖の入った生地では、発酵力が弱まり、きちんと発酵できません。
それを回避するために、耐糖性に優れたイーストのみを培養し作られたのが金サフ。
リッチなパンをふんわり発酵させるには、金サフは必須なのです。
金サフは糖分5%〜25%まで対応できるように作られています。
赤サフは糖分が10%程度まで対応可能なので、それ以上の糖分が入るパンを作る場合は金サフを使うようにしてくださいね。
インスタントドライイーストの保存方法
インスタントドライイーストを使った後、保存方法はどうされていますか?
そのまま常温保存?
ぶっぶー。
不正解(笑)
インスタントドライイーストの保存方法は、空気に触れないようにしっかりとビニール袋などに入れて密封して、湿気の少ない場所で保管します。
家庭の場合、室内は温度が高くなるので、冷蔵庫で保管します。
きちんと管理すれば、半年ぐらいは使用可能。
冷凍保存も可能ですが、発酵力が落ちることがあるので注意をしてください。
家庭で使うならインスタントドライイースト!
イーストの種類を紹介しました。
家庭でのパン作りは、インスタントドライイーストを使うということをおわかりいただけたと思います。
これで、製菓材料店へ行っても、迷うことなくイーストを買うことができますね♪
毎日、手作りパンライフを楽しんでくださいね。
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