天然酵母の酵母菌はどうやって増えるの？オンラインでもレッスンを行っている天然酵母のプロが解説！
こんにちは！
フルーツ酵母パン教室Happy Bakingの幸治里織です。
今日は『天然酵母の酵母菌はどうやって増えるの？オンラインでもレッスンを行っている天然酵母のプロが解説！』ということについてお話しします。
当教室では、フルーツ酵母が日本で唯一学べるパン教室です。
Youtubeで自家製天然酵母について、毎日配信していますのでご覧くださいね。
酵母菌の増え方を考えたことがありますか？
今日は、酵母菌の増え方についてお話をしたいと思います。
酵母菌というものがどういうふうに増えていくのか、それを知っておけば、どのように管理をしていけばいいのかということがよく分かると思います。
酵母菌はエキスの中でどのように住んでいるのか？
まず、酵母菌は、はっきり言って目に見えるものではありません。
酵母菌はカビなどと同じで、真核菌類と呼ばれるもので、要するに菌です。
丸い形をしています。
これが増えることでエキスの中にたくさんの酵母菌が住んでいる状態になります。
酵母菌が天然酵母のエキスの中で増えてくると、エキスはにごり、オリという沈殿物が溜まってきます。
オリの中に多くの酵母菌が住んでいるのですが、オリだけではなく、エキスのなかや、仕込んでいる素材の中にも酵母菌は住んでいます。
酵母菌の増え方
酵母菌の増え方をお伝えしましょう。
酵母菌は、丸い形をした菌です。
顕微鏡を覗かないとわかりませんが、私はいちど見たことがあります。
顕微鏡を除くと、丸い形をしたものがいくつも点在していました。
この酵母菌がどうやって増えるのか。
酵母菌は出芽細胞といって、自分から小さな芽のようなものを出します。
それがだんだんと大きくなって、成長するとポンっと離れて分裂します。
この分裂を繰り返して酵母菌はどんどんと増えていきます。
だいたい２〜３時間で出芽細胞が育って離れると言われています。
ですから、１つから分裂して２つに育つまで２〜３時間かかる。
またそれぞれに出芽細胞が出て４つに増えるのに、さらに２〜３時間かかるということになります。
したがって、自家製天然酵母のエキスを作るのにものすごく時間がかかるというのも、納得ができることになると思います。
菌が増えていくと増殖も倍々となるのでとてもたくさんに増えていくのですが、最初のうちは少ない酵母菌から増やしていくということになるので、どうしても時間がかかってしまいます。
そして、酵母菌を増やすための環境というものをきちんと整えてあげなくてはいけません。
酵母菌が増える環境とは？
酵母菌が増えるための重要な環境というのは、まずは水分があること、そして栄養分があること、そして酸素があること、この３つです。
酵母菌を育てるためにはフルーツなどの素材を容器に入れて、そこに付着している酵母菌を培養していくことになります。
その素材に加えて、栄養分となる砂糖、そして水を加えて瓶の中で培養をしているということが酵母エキスを作るために必要な環境です。
増殖するために必要な酸素を送る
酸素を与えるということを頻繁に行うと酵母菌の増殖スピードがアップします。
これ、意外と知らない方が多いです。
酸素をたくさんビンの中に送り込んであげると、酵母菌の増殖スピードが上がって酵母エキスが出来上がるまでの期間が短縮されると考えていただければいいです。
逆に、酸素が無くなってしまうと酵母菌は発酵という作業に入ってしまい、それ以上は増えなくなります。
発酵という作業に入ると酵母菌は増えなくなるので、そうなると、もう何をしてもダメです。
ですから、発酵をさせないように酸素をしっかりと酵母エキスの中に送り込んであげることが重要になります。
これを知らない人がけっこういらっしゃって、酵母エキスを発酵させてしまったということが見受けられます。
発酵してしまうと、パン作りがうまくいかないなどということがありますので、ご注意ください。
今日のまとめ
今日は、酵母菌の増え方についてお話をしました。
どのような環境の中で酵母菌が増えていくのかを知っていれば、天然酵母のエキスを作るときに、どのように育てていけばいいのかがよくわかると思います。
ぜひ参考になさってください。
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