手作りパン。
作りたてはとってもふんわりしていておいしいのに、時間が経つと、固くておいしくない。
そんな経験をしたことがあるという人も多いのではないでしょうか?
「手作りパンって固いものなの?」
「手作りパンはおいしくないの?」
そんなあなたのお悩みを一挙に解決いたします!
手作りパンが固い理由その①こね不足
自分で作ったパンが固い理由の一つに、こね不足があげられます。
私のレッスンに来られた生徒さんがいつも言われることは
「こんなにしっかりこねるんですか?」
です(笑)
これは、イーストだからとか自家製天然酵母だからだとか関係なく、パン生地はしっかりこねないと柔らかいパンにはなりません。
もちろん、それほどこねずに作るパンの種類もありますよ。
ふんわりしたパンがお好みなら、しっかりこねないといけません。
フランスパンなどのハード系もしっかりこねた方がいいです。
たま~にレシピを見ていると書いてあるのが・・・
「こねすぎないように注意しましょう」
という文言。
私のレッスンでも、たまに質問されることがあります。
ハッキリ言いますが、まず、手ごねではこねすぎることはありません。
手ごねでこねすぎまでこねる場合は、よっぽど力が強い人か、長時間こね続けるしかありませんので(笑)
なので思いっきりこねてもらって問題ありません。
機械ごねの場合はちょっと注意が必要です。
スタンドミキサーやフードプロセッサーのように力の強い機械の場合は、頻繁にグルテンチェックをしながらこねないと、あっという間にこねすぎになります。
こねすぎになったら困るから・・・
と、しっかりこねあがる前にこねを終了する方が多く、それが固いパンになってしまう原因になるのですね。
手ごねに近いニーダーの場合はそれほどこねすぎになることはありません。
私の経験からすると、ニーダーはこねあがるのには手ごねと同じぐらい時間がかかります。
ホームベーカリーでこねをする方も要注意です。
ホームベーカリーのこね機能で時間を自分で設定できる機種の場合はいいのですが、時間が設定できないものに関しては、こね時間が一定となっています。
パンの種類によってこね時間は変わるのに・・・です(;^ω^)
ホームベーカリーで生地をこねる場合も、グルテンチェックをしながら生地の出来具合を確認するといいですよ。
こねが足りなければ、時間を追加してこねる。
そうすれば、固いパンにはなりません。
固いパンになる理由は、こね不足が大きな原因です。
「こねすぎにならないかな?」
と不安になることなく、しっかりこねていただければ時間がたっても固くなりません。
手作りパンが固い理由その②レシピ通りに進めている
パンを作る時、レシピを見ますよね?
よっぽど得意なパンでない限りは、レシピを見ずに作るというのは不可能だと思います。
計量するためにはレシピを見る必要があるのですが、その後の手順についてはどうでしょうか?
レシピ通りにやりますか?
意外とそのあたりが落とし穴だったりするんですよね。
レシピにかかれているこね時間や発酵時間。
レシピに書かれている通りにやると失敗することがあります。
これは、先ほどのお話しとも関係してきます。
こね時間守ってる?
例えば・・・
レシピに20分こねますと書いてあったとしましょう。
何でこねて20分なんですか?
手ごねですか?機械ごねですか?
機械ならどの機械でパワーはどれぐらいでこねるんですか?
ね?
20分こねると書いてあっても、機械でこねる、手でこねると受け取り方がさまざまなのです。
もちろん、「手ごねで20分」などと書いてある場合もあるでしょう。
でも、手ごねでも力の強い人、弱い人がいるわけで。
一概には20分こねて出来上がり!とは言えないんですよね。
発酵時間はレシピ通り?
発酵も●分って書いてありますよね?
もちろん、その通りにされる方も多いかと思うのですが、時間通りに発酵させてものすごく膨らんだり、ふくらみが足りなかったりした経験はないでしょうか?
自家製天然酵母パンの場合は、長時間発酵しますのでこねあがりの温度はそれほど左右されませんが(本来ならばきちんと温度を測った方がいいのはいいですけど・・・)、イーストの場合はかなり左右されます。
こねあげ温度が高いと、発酵はどんどん進んでレシピ通りに発酵させると過発酵気味!になることも多々あります。
逆に、こねあげ温度が低いとなかなか発酵してくれなくて、発酵不足という結果に。
ちなみにですが、私が以前、イーストでレッスンを行っていた時に教えていたのは
- ハード系の場合のこね上げ温度は24℃
- リッチ系のこね上げ温度は28℃
こね上げ温度を守るだけで、レシピ通りに作ればきちんと発酵できるようになるので、ぜひやってみてくださいね。
手作りパンが固い理由その③きちんと発酵できていない
先ほどのパンが固い理由その②とも共通するのですが、パン生地の発酵、特に一次発酵できちんと発酵できていなければ固いパンに仕上がります。
一次発酵の終了目安は生地が約2倍まで膨らんでいるかどうか。
もし不安であれば、フィンガーテストを行うといいですよ。
フィンガーテストとは・・・
人差し指の先の第二関節まで粉をつけて、生地に指を差し込む方法。
その穴が勢いよくぎゅ~~~~っと縮まってきたら発酵不足。
そのまま穴がキープされているかゆっくり縮んでくるぐらいが発酵終了です。
過発酵だった場合は、生地がしぼむか、指を入れた穴の周りにしわができます。
過発酵になった生地は、そのままパン作りを続けてもおいしいパンにはなりませんので、ピザ生地にするといいですよ。
生地の様子を見てあげて、しっかりと発酵させてあげてくださいね。
そうすれば、ふんわりおいしいパンが出来上がります。
二次発酵については、そっとさわって指の後がふんわり戻るぐらいまで発酵させるといいですよ。
パンと対話しておいしいパン作りを
パン生地としっかり向き合って、パン作りを行うことがおいしいパンが出来上がります。
急がず焦らず。
ゆったりした気持ちでパン作りをしてくださいね!
きっとあなたもおいしいパンが作れるはずです。
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