天然酵母エキス作りでおりは必ず溜まるとは限らない理由をオンラインでも教えるプロの先生が教えます
こんにちは！
フルーツ酵母パン教室Happy Bakingの幸治里織です。
今日は『天然酵母作りでフタをしないわけを自家製酵母のプロの先生が説明します』ということについてお話しします。
当教室は、フルーツ酵母が日本で唯一学べるパン教室です。
Youtubeで自家製天然酵母について、毎日配信していますのでご覧くださいね。
天然酵母のおりの溜まり方が毎回違うと思っている方へ
今日は、天然酵母作りにおいて、おりというものが必ずしもたくさん溜まるものではない、ということについてお話をします。
天然酵母エキスの出来上がりの見極めとして、おりが溜まることが出来上がりのサインですとお伝えをしています。
そのおりは、たくさん溜ったほうが良いのですが、素材の種類によってはあまりおりが溜まらないものがあります。
どういうことでしょうか。
天然酵母ではおりが溜まりやすい素材とそうでないものがある
通常、レーズンなどは、ビッチリと白いおりが瓶の底に溜まります。
でも、うっすらとしか溜まらない素材もあります。
それは失敗なのかというとそうではなくて、しっかりと育ててあげて、育てたエキスを絞ることで、素材の中に住んでいる酵母菌を一緒に絞り出すことになります。
だからおりが少なくても、出来上がった天然酵母エキスはぜんぜん悪くないものです。
むしろ、しっかりとしているというか、きちんとパンを膨らませることができる酵母エキスになっています。
ですから、おりが溜まらなくても心配しなくてよい素材もあるということを覚えておいていただいたらいいと思います。
天然酵母を正しい方法で作ればおりがたくさんたまらなくても大丈夫
ただし、それは、正しい方法でしっかりと作っていただくということが前提になります。
正しくない方法で作ってしまうと、おりが溜っていない状態は、やはりきちんと酵母菌が育っていないということになります。
きちんと育てたけれどもおりが溜ってこないという場合に、それも正しいのだということです。
たとえばオリが溜まりにくいものとしては、リンゴがあります。
それから、柿やびわなども、おりが溜まりにくいです。
でも、よく観察をしていると、普通は瓶の底にビッチリとおりが溜まりますが、白い粒のようにエキスの中にいっぱい浮遊しています。
それがおりだと思います。
だから、それをしっかりと絞ってあげれば、ペットボトル中におりとして溜まります。
絞ったあとは塊のように残らずに、他の種類のエキスと同じように、ペットボトルの底に溜まります。
おそらく、エキスの中に浮遊している白いツブツブの物体がおりなのだと思います。
天然酵母作りでおりがたまってこない時はしっかり観察しましょう
なかなかおりが溜まらないと思ったときには、よく観察をしていただき、エキスの中にそういうツブツブ状のものがないかどうかを見てください。
とくに果実が崩れやすいものについては、瓶を回して酸素を送り込んであげたときに果実がどうしても崩れます。
それが底に溜まるので、おりと間違ってしまう人がいらっしゃいます。
おりというのは、白っぽいものが溜まります。
果実が崩れたものは、果物そのままの色で溜まります。
まず色がぜんぜん違うということです。
それを見ていただいて、果実が溜まっているのか、おりが溜まっているのか、判断していただくのがひとつです。
また、果実が崩れやすいものに関しては、白いツブツブで果実の中におりが存在することが多いように感じます。
ですから、天然酵母エキスを作っているときには、しっかりと観察するということが大切になります。
混ぜたあとにどれだけ気泡が出ているのか、エキスの中におりの塊はあるのか、そういうことをしっかりと観察するクセをつけておくと、良い酵母エキスが作れます。
ぜひ、やってみてください。
今回のまとめ
天然酵母エキス作りで、必ずおりがたまると言うわけでないと言うことがお分かりいただけたと思います。
天然酵母は奥が深いです。
しっかり観察して、おりの状態をみてあげることが大切。
毎日観察して、天然酵母のおりの変化をしっかり確認してみてくださいね。
