天然酵母の元種を作る容器はなぜプラスチックでも大丈夫なの？オンラインでも教えている自家製天然酵母のプロが教えます
こんにちは！
フルーツ酵母パン教室Happy Bakingの幸治里織です。
今日は『天然酵母の元種を作る容器はなぜプラスチックでも大丈夫なの？オンラインでも教えている自家製天然酵母のプロが教えます』ということについてお話しします。
当教室は、フルーツ酵母が日本で唯一学べるパン教室です。
Youtubeで自家製天然酵母について、毎日配信していますのでご覧くださいね。
天然酵母の元種を作る容器はどんなものがいいのか迷っている方へ。
今回は、天然酵母の元種作りに使用する容器についてお話をします。
酵母エキスを作る際にはガラス瓶を使用していただきたいということは、こちらの記事でお伝えをしています。
プラスチック容器だと、小さな傷が入っていて、その傷の中に雑菌がいて、酵母エキスを作るときにその雑菌が悪さをするから失敗をするという理由からです。
では、元種を作るときも同じようにガラス瓶のほうが良いのかというと、どうなのでしょうか。
天然酵母の元種を作る用意はガラス瓶でなくてもOK
結論を言うと、元種を作る際には必ずしもガラス瓶である必要がありません。
なぜ、自家製天然酵母エキスを作るときにはガラス瓶を使い、元種を作るときにはガラス瓶ではなくてプラスチック容器でよいのでしょうか。
いくつかの理由があるのですが、理由としては、強くできた天然酵母エキスは雑菌に打ち勝つだけの力を持っているということが挙げられます。
逆にいえば、弱い天然酵母エキスであれば、種にするときに雑菌に打ち勝つことができなくて、元種作りに失敗をしてしまうことがあります。
もちろん、どんな素材で仕込むかによって天然酵母エキスの強さはマチマチですが、弱い素材ながらも強く酵母エキスを作ることは可能です。
それができれば、きちんと酵母エキスが出来ています。
その場合は、プラスチック容器で元種を作っても失敗することがほとんどありません。
そもそも天然酵母エキスとはどんなもの？
少し、天然酵母エキスとはどんなものなのかについて、説明しますね。
天然酵母エキスは仕込むときに、酵母菌を増やすだけではなくて、他の菌も培養しています。
素材に付着しているのは、パンに有効な酵母菌だけでなく、他の菌も付着しているわけです。
さらに、天然酵母を仕込む場所、つまり多くの場合はご自宅になるかと思いますが、その空間に存在する菌も一緒に取り込んでしまっているような状態です。
ただでさえ酵母菌以外の菌がビンの中に取り込まれてしまい環境なのに、腐敗させてしまう雑菌や、カビの元などが付着している容器でエキスを作ると、酵母菌以外の菌と酵母菌が増殖する環境とか似ているので、どうしても酵母菌以外のものが増殖してしまいます。
そして結果的に、天然酵母エキスが失敗をしてしまうということになるので、しっかり煮沸消毒できるガラスビンを使うことをオススメしているわけです。
温度管理をしっかり行うことで天然酵母の元種はうまく作ることができる
きちんと育った天然酵母エキスは、他の雑菌などよりも優位な状態になっているので、元種を仕込む容器に多少の雑菌などが付着していてもうまくいきます。
しかし、きちんとした温度管理をしておかなくてはいけません。
酵母菌は、２８度から３２度の温度帯でいちばん活発に活動します。
３６度くらいまでは生きて活動できるのですが、それを超えてしまうとだんだんと死滅してしまいます。
酵母菌がしっかり活動してくれる温度帯で元種作りを行うと良い元種になりますので、温度管理をしっかりと行っていただければと思います。
また、温度の低い状態で元種作りを行うと、元種作りに失敗する原因となります。
温度が高くても低くてもいけないということに注意をして、元種作りをしてください。
きちんと育った元種でパン作りをすると、時間管理もできるし、しっかりと膨らんだパンを作れます。
今回のまとめ
正しい方法で作った天然酵母エキスは、酵母菌の量がとても多く、強い天然酵母エキスに仕上がっているはずです。
そのような天然酵母エキスが仕上がった場合は、プラスチック容器で元種作りをおこなっても問題なく育ちます。
中には、プラスチックだと雑菌が不安だ・・・と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
そのような場合には、天然酵母エキスを育てる時と同じように、ビンを煮沸消毒して使うと安心ですね。
せっかく作る手作りパンは、少しでも不安のないものを作りたいものです。
