酵母は生き物です。
目に見えないけど、たくさんの酵母菌がエキスの中に住んでいます。
目に見えないからこそ
・ちゃんと生きてる?
・どれぐらいの期間保存できる?
・ダメになったときの見極めは?
って不安になりますよね。
レッスンでも、よくこの質問はされます。
特に、長期に家を空けることになる場合など、一生懸命育てたエキスが死んじゃわないかな・・・
って心配になることもありますよね。
そこで、今回はゴールデンウィーク、お盆、年末年始に家を長期間空ける際の酵母エキスの管理方法についてお伝えします。
出来上がった酵母エキスの管理方法
出来上がった酵母エキスは、オリを逃さないようにしっかりとエキスの中に溶かし込み、素材からエキスがでなくなるまでしっかりと絞ります。
素材を入れたまま、保存する方法もありますが、私は素材の中に入り込んでいる酵母菌まで余すことなく絞ってエキスの中に入れます。
絞ったエキスは清潔なペットボトルに入れて冷蔵庫の中で保存します。
基本の酵母エキスの管理方法
絞ってペットボトルに入れ、冷蔵庫で保管している酵母エキス。
毎日お世話をすることで、長期間使うことができるようになります。
基本の酵母エキスの管理方法は、
毎日欠かさずペットボトルの蓋を開けて新しい空気を入れてあげる
こと。
たったこれだけです。
冷蔵庫は毎日開けるものなので、酵母エキスのペットボトルが目についたら出して、しっかりと空気を送り込んであげるといいですよ。
酵母エキスは何日保存可能か?
酵母エキスは、何日ぐらい保存可能なんですか?
これもよく聞かれる質問です。
私はレッスンで、毎日きちんとお世話をしてあげれば1ヶ月は必ずもちます、とお伝えしています。
お世話とは・・・毎日ペットボトルの中に空気を送ってあげること。
これをしてあげれば1ヶ月は余裕で保存可能です。
なぜ、毎日空気を送ってあげる必要があるのかというと、
酵母菌は酸素が大好きだから
です。
酵母菌はしっかり呼吸しています。
この呼吸ができなくなるとどんどんと力が弱くなっていきます。
私の生徒さんには、半年以上も酵母が生きていた!という方が何人もいらっしゃいます。
私も、何種類も常に冷蔵庫に酵母エキスがありますが、常に手元にあるレーズン酵母は4ヶ月ぐらい前に作った酵母ですが、しっかりと発酵してくれています。
半年保存できるのは、強い酵母菌だから
そもそも、酵母エキス作りにおいて、それほど強い酵母菌ができなければ、こんなに長期間保存することはできません。
酵母エキスが強いからこそ、長期間保存ができるというわけです。
酵母エキスは長期保存していると、徐々に発酵力が弱まってきます。
最初に弱いエキスを作ってしまうと、弱まるスピードが早くなってしまい、結果、あまり使えなかった・・・という悲しい出来事になってしまいます。
そうならないためにも、酵母エキスを作るときにしっかりと強いエキスを作ってあげることをオススメします。
長期間家を空けるときの酵母エキスの保存法
せっかく丹精込めて作った酵母エキス。
長持ちさせたいですよね。
ここでは、長期間家を空けるときの酵母エキスの保存方法についてお伝えします。
2〜3日程度なら問題なし
2〜3日程度家を空けるなら、特に心配することはありません。
空気を送ってあげなくてもこれぐらいなら酵母エキスが弱ることはないからです。
出かける前に、しっかりとペットボトルに空気を送り込んであげてから出かけてください。
そして、帰ってきたら、いつもより多めにペットボトルに空気を入れてあげましょう。
1週間ぐらい家を空ける場合
1週間ぐらい家を空けるときは、それまでに出来るだけ酵母エキスの量を減らす努力をしてください。
旅行や帰省など、あらかじめ予定が分かっていると思うので、新しい酵母を作ることはやめ、パン作りの回数を増やしたり、料理に使ったり、ドリンクにして飲んだりして減らします。
出来るだけ酵母エキスの量を減らしたら、大きめのペットボトルに移します。
私のレッスンでは、通常は300cc程度のエキスを1.5〜2リットルのペットボトルに入れるようにお伝えしています。
通常の300ccよりも半分ぐらいの150cc程度に減らして、1.5〜2リットルのペットボトルに保管しましょう。
大きいペットボトルにエキスが少なければ少ないほど好ましいです。
あとは、2〜3日家を空けるのと同様に、出かける前にしっかりとペットボトルの中に空気を送り込んであげて、帰ってきたらいつもより多めに空気を送り込んであげましょう。
酵母エキスが使えるかどうかの判断方法
長期間、家を空けて帰ってきた時、保存していた酵母エキスが使えるかどうか、心配になりますよね。
酵母エキスは見た目では使えるかどうかは分かりません。
そこで、保存していた酵母エキスが使えるかどうかの判断方法をお伝えします。
通常通り元種を作ってみる
まずは、元種を作ってみましょう。
それで、きちんと発酵してくれれば問題ありません。
だけど、24時間経っても発酵しなかった場合は、酵母エキスが弱まっている可能性がありますので、次のステップに進んでください。
酵母エキスに砂糖を入れて様子を見る
元種を作っても発酵しなかったエキスに、少量の砂糖を入れて様子を見ます。
加える砂糖の量はひとつまみ程度でOK!
エキスの量が少ないので、たくさんあげる必要はありません。
砂糖を入れてよく混ぜてから冷蔵庫で1日ほど保存してから、再度元種を作ってみましょう。
それでも発酵しない場合は・・・
残念ながら、砂糖を入れて発酵しなければ酵母エキスが弱くなってしまった可能性があります。
新しく作り直した方がいいですね。
酵母菌は生き物です!
酵母菌は生きています。
せっかく作った酵母エキスは、出来るだけ長く使いたいと思いますよね。
見えない菌だからこそ、しっかりと管理してあげたいものです。
管理を間違ってしまうと、せっかく作った酵母エキスもあっという間にダメになってしまいます。
長期間家を空ける場合は、ぜひ、今回のやり方を試して保存してくださいね。
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