パン作りにおいて、オーブンは必須アイテムですよね。
オーブントースターやフライパンで焼く方法もありますが、ほとんどの方はオーブンでパンを焼かれることと思います。
オーブンでパンを焼いた時、なかなか思い通りのパンが焼けない・・・
そんな経験はないでしょうか?
そんな経験があるとしたら、もしかしたら、オーブンの下火が関係しているのかもしれません。
今回はメルマガでも反響の大きかったオーブンの下火についてお伝えします。
オーブンの下火の役割とは
そもそもオーブンに下火があることをどれくらいの方がご存知でしょうか?
オーブンは上からの加熱だけで焼いているものではなく、上と下の両方の火で加熱して焼いているのです。
ベーカリーでは、上火と下火の両方とも温度調節できる業務用のオーブンを使っているところが多いです。
ですが、自宅でパンを教えている教室などは、そのようなオーブンではなく、家庭用のオーブンを使っているところがほとんどですよね。
私の教室もそうです(笑)
家庭用オーブンで作ることを教えるから、生徒さんが自宅で作るときに再現できるというわけです。
少し話がそれましたね。
話を戻しますが・・・
オーブンの下火とは、
- 下からしっかり火を入れて生地に火を通す
- ボリュームを出す
という役割があります。
オーブンの下火が弱いとどうなる?
先ほどオーブンの下火の役割についてお伝えしましたが、このオーブンの下火が弱かったらどのようになるのでしょうか?
また、オーブンの下火が弱いとどのように見たらわかるのでしょうか?
パンの底に焼き色がつかない
オーブンの下火が弱いと、焼きあがってパンを裏返して見た時
パンの底部分が真っ白^^;
のはずです。
真っ白でなくても、焼き色がそれほどついていないことが多いです。
トップ部分にはしっかり焼き色がついているのに、底の部分に焼き色がついていない。
そうなるとどうなのかというと、下からの火が通っていないので大型パンの場合などは底の部分が生焼けということもありえます。
ボリューム不足
下火が弱いと、ボリューム不足のパンが焼きあがります。
もっとふっくら焼きあがるはずなのにボリュームが足りない。
そう感じるのであれば、下火が弱い可能性が大きいです。
底割れしている
ハード系を焼いたときに底の部分を見てください。
下火が弱かったら、底割れしていることがあります。
それに、先にお伝えした通り底の部分に焼き色もあまりついていないので、下火が弱いと判断することができます。
水分が抜けきらずにべたついている
パンをオーブンで焼くと、生地の水分が適度に抜けます。
上火だけでももちろん水分は抜けるのですが、下火が弱いと下からの火が入らないため適度に水分が抜けません。
そのため、焼きあがったパンは少しべたついた感じに仕上がってしまいます。
人によっては「もちもちしている」と感じるかもしれませんが、それは水分が適度に抜けきっていない証拠なのです。
手持ちのオーブンの下火を強くする方法
自宅で使用しているオーブンの下火が弱いと判明したとき、どのようにすればいいのでしょうか?
オーブンの下火を強くする方法を紹介いたします。
予熱の時に天板も一緒に温める
パンを作る人には当たり前と思われていることですが、私のレッスンを受講された方で天板も予熱で温めるということを知らない人もいらっしゃいましたので、あえてここで記載させていただきます。
天板をしっかり温めることで、天板の熱を使い下火の役割も果たしてくれます。
温まった天板が、生地を下から温めることで、ボリュームのあるパンが焼けるようになるのです。
熱伝導のいい天板を購入する
オーブンを購入すると、ほとんどは付属の天板がついてくると思います。
付属の天板を使ってパンを焼いても、あまり上手に焼けない場合は、別に天板を買った方が良い場合があります。
きちんと予熱の際に天板を入れてパンを焼いても綺麗に焼けない場合、市販されている天板を購入すると良いでしょう。
熱伝導の良い天板は次の2種類です。
銅板
銅は熱伝導に優れた金属としてよく知られていることと思います。
パン作りを本気でする人は、この銅板を買っている人も多いですね。
私も銅板を使用してパン作りを行っています。
ステンレス板と銅板がセットになったものや、手持ちの天板に乗せて使うものなどありますので、自分が使いやすいものを探すと良いですね。
アルタイト
アルタイトという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
食パン型などでよく使われているもので、鉄にアルミメッキをしたものをアルタイトと言います。
金属で熱伝導の高い順に並べて見ますと
銀 > 銅 > 金 > アルミニウム > ケイ素 > 炭素・・・
という順番になっていて、アルミニウムはとても熱伝導が良いことがわかります。
しかも、アルタイトは丈夫で長持ちしますし、値段も安い。
銅板は結構高いですから、なかなか手が出ない人も多いですが、アルタイトなら買えそうですよね。
どうしても下火が弱い場合は、アルタイトの天板を買ってみてはいかがでしょうか。
パンを焼くなら下火が重要!
パンを上手に焼くためには、
- しっかりとパン生地の水分を飛ばしてあげる
- ボリュームを出してあげる
など、たくさんのコツがあることがおわかりいただけたと思います。
そして、下火がこれらのお悩みを解決してくれるということもご理解いただけたのではないでしょうか。
自宅でパンを焼いてもイマイチ上手に作れない・・・
そのように悩んでいるのなら、一度下火が弱いのかどうかを確認して見てくださいね。
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