実験!自家製天然酵母元種は最低どれぐらい必要か?【フルーツ酵母・パン教室|大阪・奈良・

酵母

自家製天然酵母でパン作りを行う方法として大きく分けて

  • エキスを仕込み水の一部として使う
  • 元種を作ってから種として使う

の2種類があります。

もちろん、これ以外にも方法はありますけどね(笑)

私の教室では、安定してパン作りを行っていただくために、元種を作ったパン作りの方法を教えています。

今回は、元種の最小量を知るために、ちょっとした実験をしてみました。

自家製天然酵母パン作りに最適な元種の量

元種は、自家製天然酵母パン作りにおいて、イーストの代わりになるものです。
これを入れてあげることで、ふっくら膨らみ、酵母特有の旨みや香りを与えてくれます。

それでは、自家製天然酵母パン作りにおいて、元種はどれぐらい必要なのでしょうか?

元種は多くても少なくてもいけません。
適量があります。

その適量とは・・・

粉に対して20%〜50%

です。

どの分量を入れたらいいのか?
ということになってきますが、これははっきりいって好みの量でいいでしょう。

私は、教室では30%で教えていますが、この元種量で作るパンが自分好みなのでそのように設定しています。
自分好みの元種量を見つけるのもいいかもしれませんね。

元種の量で発酵力は変わるのか?

それでは、20%の元種の量と50%の元種の量では、発酵力や発酵速度が変わってくるのでしょうか?

答えはNo。

それほど大きく変化はありません。

イーストのように元種をたくさん入れたら、劇的に早く発酵してパン作りができる。
というものではありません。

もちろん若干ではありますが、発酵時間が変わってきます。
でも、いつもは6時間かかっていたのが4時間でできた!なんてことにはなりません。

元種を50%以上にしたらどうなる?

それでは、元種の量を50%以上にしたらどうなるのでしょうか?

発酵が劇的に早くなるの?

いいえ、そんなことはありません。

元種を50%以上入れた場合、酵母特有の酸味が強くでます。
それに加えて、酵母の香りも強くでてきます。
また、生地がだれやすくなるのも特徴です。

だれやすい生地になってしまうと、扱いにくく、成形もうまくいかないことが多いです。

私は元種が余ってきて使い切りたいときには、ピザ生地に大量の元種を使用することがあります。
その時は、やはり麺棒を使って薄く伸ばすのが困難で、とっても扱いにくい生地になります。

ですから、普通のパン作りでは50%以上の元種を使うことはやめたほうが賢明ですね。

元種20%以下ならどうなるの?

そこで、ふっと思いました。

そういえば、元種多い量でパンを作ったことはあるけど、少ない量で作ったことないな・・・と。

いったいどのように発酵するのか?
出来上がったパンの固さはどうなのか?
パンの味はどうなのか?

ふつふつと疑問が湧いてきました。

だったら、作って実験してみようと思ったのです。

実験!元種10%でパン作り

ちょうど、パンを焼きたいと思っていたところなので、早速仕込みに入りました。

作るパンは、【セザム】。
いわゆる、セサミブレッドです。
とってもシンプルな配合で、油脂にごま油、生地に黒ゴマをたっぷり入れています。

使用する酵母はマンゴー酵母。
こちらは元種にして2週間ほど経った、古い元種です。

レッスンの残りで、計量すると10%ほどしか残っていなかったので、ちょうどいい題材でした(笑)
ちなみにマンゴー酵母は、元種にした時にとてもプリップリで強い元種でした。

この、元種のプリプリ具合。
強いかどうかの判断材料になります。

元種が出来上がって少しトロッとしている場合は弱く、プリップリなら強い。
ぜひ参考にしてくださいね。

あ、ちょっと話が横にそれました^^;

それでは、仕込みから順にレポートします!

ニーダーを使用してこねスタート!

私のパン作りのスタンダードは、ニーダー使用です。
手ごねじゃなくてごめんなさいね^^;

ちなみに私が使用しているのは日本ニーダーのPK800。

パン専用のこね機です。
手ごね感覚でこねてくれる機械で、力がそれほど強くないので、自家製天然酵母プラス国産小麦で作っている私にはぴったり。

スピード調整はできませんがとてもいい仕事をしてくれる相棒です♪

今は販売終了していて、後継機のPK660Dという機種が販売されています。

こちらはポットが透明で、生地の様子をわざわざ覗きにいかなくても見えるのと、スピード調整ができるようになっています。

少し話がそれちゃいましたね(笑)

ニーダーのポットに、油脂とごま以外を入れてこねスタート!

8割程度こねたら油脂を加え、こねあがったらごまを加えて少しこねてこねは終了。
一次発酵に入ります。

一次発酵

一次発酵は酵母が活発に活動する温度

28℃

で行います。

発酵の途中で、生地に力を与えるために、強めのパンチを行います。
強めのパンチの行い方はこちら。
↓ ↓ ↓

さらに発酵させて、合計6時間発酵。
生地の様子を見るとまだふくらみが足りない様子。

通常はあまりフィンガーテストしないのですが、念のためにフィンガーテストを行うと、やはりまだ発酵が足りないようでした。

そこで、さらに2時間発酵させました。
2時間前よりふっくらと出来上がっていて、念のためにフィンガーテストを行うと、ちょうどいい発酵具合でした。

次はベンチタイムに進みます。

ベンチタイム

セザムは大きく一つで焼くパンですので、台に取り出し、そのまま丸め直してベンチタイムに入ります。

ベンチタイムの時も力を与えるために布取りをして休ませます。

ここがポイントで、布取りをしてあげるのとそうでないのでは、焼き上がりのボリュームが変わってきますので、ベンチタイムの時も布取りを行いましょう。

成形、二次発酵

ベンチタイム終了後、成形を行いました。
なまこ型の成形なので、成形後も布取りをして二次発酵を行います。

ここで布取りするのも、先ほどのベンチタイムの時と同じく、生地に力を与えるために布取りを行います。

設定温度は30℃。
1時間発酵させました。

予定時間終了後、きちんと発酵しているか確認すると、ふっくらと発酵していたので次の工程、焼成へ進みます。

二次発酵終了の見極め方

二次発酵の見極め方って難しく考えがちですが、意外と簡単に確認できるので記載しておきます。

二次発酵終了時に、指で生地をそっと押して、それがゆっくり戻ってきたら発酵終了。
すぐに反発するように戻れば発酵不足。
戻ってこなければ過発酵を疑います。

参考までに。

焼成

今回は外をパリッとさせたかったので蒸気焼成しました。
クープを4本入れて通常通りに蒸気焼成を行います。

焼き上がり

焼きあがったパンは外はパリッと、弾力のある焼き上がりでした。
粗熱が取れてカットしてみると、ふっくら焼きあがったことがよく分かります。

一次発酵の時間がいつもより長めだったので、酸味が出ているかを心配しましたが、そんなことはありませんでした。
酵母の香りが少ないので、小麦のうまみを存分に楽しめるパンに仕上がっていました。

結論。元種10%でもパンは焼ける!

実際に元種を10%にしてパンを焼いたところ、ふっくら美味しいパンが焼けるということが判明しました。
酵母のうまみは薄くなりますが、小麦の甘みやうまみがとても感じられる美味しいパンでした。

一次発酵に時間はかかりますが、二次発酵は通常の発酵時間で大丈夫だということも分かりました。

元種の残りが少ないからパン作りができない・・・

今までそう思っていましたが、10%でパンが作れるとわかったので、これからは少ない元種でもパン作りできますね。

ぜひ、美味しい自家製天然酵母パンを焼いて楽しんでください。

お願い

*大変申し訳ありませんが、ご自身で作られた酵母エキスの見極め等のご相談は一切お受けしておりません。ご理解のほどよろしくお願いいたします。

 

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