天然酵母液種が出来上がったあとの使い方と元種作りのコツ。天然酵母を専門に教えている先生が教えます
こんにちは！
フルーツ酵母パン教室Happy Bakingの幸治里織です。
今日は『天然酵母液種が出来上がったあとの使い方と元種作りのコツ。天然酵母を専門に教えている先生が教えます』ということについてお話しします。
当教室は、フルーツ酵母が日本で唯一学べるパン教室です。
Youtubeで自家製天然酵母について、毎日配信していますのでご覧くださいね。
天然酵母液種を使う時、正しい方法を知っていればパン作りも成功します！
今回は、元種作りのコツと、天然酵母液種の使い方についてお話をしたいと思います。
出来上がった天然酵母エキスを使って元種というものを作っていきますが、この元種を作る際のコツをお伝えします。
出来上がった天然酵母液種の保存方法
きちんと強い酵母エキスが出来上がった前提にはなりますが、出来上がった酵母エキスをしっかりと絞ってください。
瓶の底に溜まっているオリもエキスの中に溶かし込んで、しっかりと絞ります。
保存はペットボトルでしてくださいね。
出来上がった天然酵母液種はすぐには使わない
絞った天然酵母液種ですが、早くパンを作りたいから、出来上がったらすぐに元種作りをしたいという気持ちになる人はすごく多いです。
ですが、出来上がった酵母エキスをすぐに元種にしてしまうと、元種作りで失敗をすることがとても多いです。
まず、出来上がった酵母エキスを冷蔵庫の中で半日から１日くらい寝かせてから、元種作りをするようにしていただいたら良い元種ができるはずです。
酵母菌を少し休ませてあげたほうが良いです。
ずっと活発に増える活動をおこなっていたので、私のイメージでは、酵母菌がちょっと疲れているのではないかと思います。
だから、出来上がった酵母エキスを使ってすぐに元種を作ってしまうと、ちょっとダレた感じの種になります。
そして、酸味も少し出たりします。
したがって、半日か１日は冷蔵庫でお休みをさせてあげて、それから作るようにしてあげれば、良い元種ができます。
元種作りで失敗しないコツ
次に、元種作りで失敗をしないコツです。
出来上がった酵母エキスを使う際に、しっかりと撹拌をして、オリをエキスの中で均一に行き渡るようにしてください。
ペットボトルで保存をする際に、柄や凹凸の無いものなら特に問題はないですが、凹凸のあるペットボトルで保存をしている場合は、その凹んだ部分にオリが溜まっていたりして、ちゃんと混ぜたつもりでも底に溜まってしまっているということもあります。
このオリの中に酵母菌がたくさん住んでいるので、きちんとエキスの中に溶かし込んであげないと、元種を作ったときに上手に膨らまないということになります。
使う前にしっかりと振っていただき、オリが天然酵母液種の中にしっかり混ざって濁るようにしていただくと良いです。
もちろん、エキスの上澄みだけでも元種を作ることができます。
上澄みだけで元種を作ると、膨らみが良くなかったり、酸味が出てしまったりすることもあります。
使うときには、しっかりとエキスを振って、酵母菌がたくさん住んでいるオリをエキスにしっかりと溶かし込んであげて、元種を作るようにしてください。
本当に不思議なのですが、オリをそれほど入れずに作った元種と、オリをしっかりと溶かし込んで作った元種とでは、元種の膨らみ方がぜんぜん違ってきます。
そして、出来上がったパンの味わいというものも、ぜんぜん違ってきます。
オリはとても重要です。
元種を作る際には、しっかりとオリを溶かし込んでください。
フラットな感じのペットボトルでも、長くおいておくと沈殿して容器にへばりついたりすることもあります。
しっかりと撹拌して使っていただくと、良い元種ができます。
ぜひ、やってみてください。
今回のまとめ
天然酵母液種の保存方法は、いろんな方法があるかと思います。
出来上がったびんをそのまま冷蔵庫に入れて保存する方もいれば、私のようにしっかりと絞ってから保存する方もいます。
私がしっかりと絞る理由としては、素材の中にもたくさんの酵母菌がいるからです。
それらを逃さないために、しっかり絞ってペットボトルで保存します。
しっかり絞ってみるとわかるのですが、絞って出てくる液はものすごく濁ってます。
濁っているということは、酵母菌がいるという証拠でもあるのです。
ぜひ参考にしてくださいね。
