天然酵母エキス作りに使える果物とそうでないものを自家製天然酵母歴18年の先生が教えます！
こんにちは！
フルーツ酵母パン教室Happy Bakingの幸治里織です。
今日は『天然酵母エキス作りに使える果物とそうでないものを自家製天然酵母歴18年の先生が教えます！』ということについてお話しします。
当教室は、フルーツ酵母が日本で唯一学べるパン教室です。
Youtubeで自家製天然酵母について、毎日配信していますのでご覧くださいね。
天然酵母作りに向いている果物があるって知っていますか？
今回は、酵母エキス作りに使える果物についてお話をします。
酵母エキス作りをするにあたり、どんなフルーツでも酵母が作れるのかというと、実はそうではありません。
使えるものと、使えないものがあります。
今まで何も考えずに天然酵母を作っていて、失敗した経験はないでしょうか？
もしかしたら、天然酵母作りに向いていない果物を使っていた可能性があります。
天然酵母作りで使える果物と使えない果物
まず、使えるものからご紹介します。
スーパーなどで手軽に手に入るものであれば、リンゴやミカン、ブドウ、いちご、柑橘系は天然酵母を作ることができます。
では、使えないものがどういうものでしょうか。
それは南国系のフルーツです。
たとえばマンゴーやパイナップルといったフルーツは使えません。
なぜ使えないのかというと、タンパク質を分解する酵素があるためです。
それで酵母が作れない、酵母が出来たとしてもパン作りは行えないということになってきます。
タンパク質を分解する酵素が、パン生地のタンパク質を分解してしまうのです。
天然酵母エキスは作ることができたとしても、パン生地にした時にドロドロとしてしまいます。
南国系のフルーツは全て使えないのかというと、使えるものもあります。
バナナは酵母を作れます。
ただ、輸入ものがほとんどなので、皮は使わず中身だけを使って天然酵母を作ってください。
日本で作られている果物でも、酵母を作るのには向いていないものがあります。
どんなものが向いていないのかというと、メロンやイチジクなどです。
こちらも南国系のフルーツと同じように、酵母を作ることができても、パン作りは出来ないということになります。
タンパク質を分解する酵素が入っているために、酵母には出来るけれども、パンは作れません。
たとえばレーズン酵母のエキスを持っていて、メロンやイチジクなどを加えて、スターターを足して「なんちゃって酵母」が作れることもあります。
でも、それは、レーズン酵母のエキスが増えているだけなので、メロンやイチジク由来の酵母が増えているわけではありません。
そういうものを使って上手に作っているという人もいらっしゃるかもしれませんが、メロンやいちじくを単体で１から作ってパンにするとなると、やはりうまく出来ません。
生の果物では作れなくてもドライなら作れる不思議
ひとつ面白いことがあります。
たとえば、マンゴーは、生の状態だと天然酵母パン作りが出来ません。
ですが、ドライマンゴーで天然酵母エキスを作ると、これではちゃんとパンが作れます。
マンゴーは、いったん乾かした場合は作ることができるという、ちょっと不思議なフルーツです。
私も、フルーツ酵母の体験会やレッスンで、マンゴーエキスを作っていただき、パン作りに使っていただいたことがあります。
ドライマンゴーで作った酵母エキスは、意外と良いものになります。
なかなか良いパンが出来て、本当に面白いと思います。
今回のまとめ
天然酵母を作る果物で、酵母作りに適しているものとそうでないものがあるということをおわかりいただけましたでしょうか？
フレッシュフルーツでは作ることができないものがあるのだと知っていただき、酵母作りをする際の果物選びにお役立ていただいたら良いと思います。
それを知らずに作ってみて、天然酵母作りに失敗をして、天然酵母作りは難しい、二度とやらないと思われるのはすごく残念です。
作れない果物もあるのだということを、ぜひ知っておいてください。
酵母エキス作り、酵母パン作り、ぜひ楽しんでくださいね。
