酵母エキス作りは、分からないことだらけ。
何をどうしたらいいのか、どこで成功なのか。
たくさん分からない事が多い中、よく生徒さんやメルマガやLINEの読者の方からご質問いただくことの一つに
酵母エキスって作っている時は過発酵になりませんか?
と言うこと。
そうですよね。
ここ、一番知りたいところかもしれません。
そこで、今回は多くの方が心配されていること。
酵母エキスは作っている途中で過発酵になるのかどうかについてお伝えいたします。
みんなが抱く不安『過発酵』
結論からいうと、正しい作り方で酵母エキスを作っている場合には過発酵にはなりません。
すこし驚かれるかもしれませんが、エキス作りを行っているときには、エキスを発酵させているのではなく、仕込んだ素材の中に含まれている酵母菌をできるだけ多く増やすという作業を行っているのです。
多くの方は、酵母エキス作りは発酵させて作っていると思われていますが、そうではなく、酵母菌を増やすことに力を入れているだけです。
そのようにお伝えすると、ちょっと混乱するかもしれませんね。
酵母菌をどのように増やしているのかということについてはまた後から述べさせていただきます。
酵母菌をエキスの中にたくさん増やしている状態であって、それは発酵を行っているわけではないので、過発酵になる心配がないということです。
絞る時間がなくて過発酵にならないか心配
たとえば……。
エキスが出来上がりました。
エキスが出来上がったのだけれども、ちょっと絞る時間がない。
そういうときに「先生、酵母エキスはどうしたらいいのですか?」と質問をいただくことがあります。
そのときにお伝えすることは
「そのまま続けてください」
「酸素を入れてあげてください」
この二つです。
そうすると、過発酵になってしまうのではないかと心配になるということをよく言われます。
そのときには、先ほどお伝えしたご説明をさせていただいています。
酵母エキス作りでは、酵母菌を増やすことに注力をしていますので、エキスを発酵させているわけではなく、過発酵になる心配はありません。
酵母エキスが過発酵にならない理由
なぜ、過発酵にならないと言い切れるのでしょうか。
それは、私がお伝えをしている作り方では、過発酵になりようがないからです。
なぜ過発酵になりようがないのか、詳しくお伝えします。
酵母菌のことを詳しく知ろう!
酵母菌が発酵するという状態になるためには、酸素が無くなることが必要です。
酸素が無くなってしまうと酵母菌は発酵という作業に入っていきます。
酸素がある状態だと、酵母菌は自分の分身をたくさん作ります。
自分からコブのような子どもを膨らませて、それを大きく育て、ポンっと分裂させる。
酵母菌は出芽細胞という細胞で、先ほどのような方法を用いて、分裂を繰り返し増えていきます。。
酸素がたくさんある状態だと、この分裂のスピードが早くなり、酵母菌はたく増えてきいきます。
そして、酸素が無くなると、酵母菌は発酵という作業に入ってしまいます。
私がお伝えをしている作り方では、酸素がいつでもある状態になっているので、発酵することはない言い切れるのです。
だから、過発酵にはならないということになります。
酵母菌の増えかたがわかれば管理方法も分かる
酵母エキスが過発酵にはならないとわかると、安心して酵母エキス作りに力を注ぐことができますよね。
酸素がたくさんあれば酵母菌がたくさん増えて、増殖スピードも上がっていくという事がわかりました。
そのことを知っていれば、どういうふうに管理をしてあげればいいのかを、わかっていただけるだろうと思います。・
ただひたすら、酵母を仕込んでいるビンに何度も空気を送り込んであげる。
たったそれだけで酵母菌はどんどん増殖してくれるのです。
酵母エキス作りでやってはいけない事
酵母エキス作りでやってはいけない事があります。
それは
酵母を仕込んでいるビンにフタをする
という事です。
いろいろな酵母の作り方があるので、それは間違いとは一概には言えません。
ただ、瓶の中に酸素があまり入っていないので、酵母エキスが発酵をしている可能性があります。
ビンのフタをしっかり締めて酵母エキスを作っているという場合には、エキスの中の酸素が不足して、酵母エキスが過発酵になってしまう可能性があります。
ビンにフタをして作る方は、過発酵にならないように注意をして作るか、フタをせずにいつでも空気に触れる事ができるようにするかするといいとおもます。
私のオススメは、フタをせずに酵母エキスを作る事です。
過発酵にならないと分かれば安心
今回は酵母エキスは作っているときに過発酵になるのかということについてお伝えしました。
酵母エキスは、過発酵にならないとおわかりいただけたので、少しほっとしたのではないでしょうか?
出来上がってすぐに絞る必要がないんだと思うと、心に余裕ができますよね。
じっくりゆっくり、酵母エキス作りを楽しんでくださいね。