天然酵母の出来上がりの見極めは五感をフルに使おう!オンラインでも天然酵母を教えるプロの先生が教えます
こんにちは!
フルーツ酵母パン教室Happy Bakingの幸治里織です。
今日は『天然酵母の出来上がりの見極めは五感をフルに使おう!オンラインでも天然酵母を教えるプロの先生が教えます』ということについてお話しします。
当教室は、フルーツ酵母が日本で唯一学べるパン教室です。
Youtubeで自家製天然酵母について、毎日配信していますのでご覧くださいね。
天然酵母の出来上がりは見ただけではわからない!
今回は、天然酵母の出来上がりの見極めは、五感を使って行うということについてお話をします。
天然酵母作りは、レシピどおりにはいかないと思っていただいたほうがいいです。
たとえば、1週間くらいで出来上がるとレシピでお伝えをしていたとしても、作ったすべての人が1週間で出来るかというと、そうではありません。
育てている環境、育て方によって出来上がりは大きく違ってきます。
たとえば温度管理。
それから、酵母エキスの中にどれくらいの酸素を送ってきたのかということ。
この2つだけを見てもずいぶんと違いが出てきます。
温度をしっかりと保っている人とそうでない人とでは、やはり日数が違ってきます。
酵母が好む温度帯は28度から32度ですが、そこで酵母エキスをしっかりと管理している場合は酵母がレシピ通りに育つかもしれませんが、そうでない場合にはレシピどおりの時間では育たないということもあります。
また、酵母の中にどれくらい酸素を送り込んであげたかということによっても出来上がりがずいぶんと違ってきます。
酵母菌は酸素がある状態でどんどんと増えていきます。
酸素が少ない状態と、酸素がちゃんとある状態では、酵母の増え方にずいぶんと差ができます。
観察の大切さ
それでは、出来上がりはどうやって見極めるといいのかということになりますが、それは、自分の五感を頼りに出来上がりを見極めるほかないのです。
目で見る、香りをかぐ、味見をする、そういうことでしっかりと見ていく必要があります。
まず、酵母の観察がとても大切になります。
毎日、観察をしていただきたいと思います。
どれくらいエキスが濁ってきているか、発泡はどれくらいあるのか、瓶の底に溜まっているオリの状態はどうなのか、それらを毎日、観察してください。
とくに出来上がりに近いタイミングになってきて、「もう出来上がりではないのかな」と自分で思っていても、瓶の中に空気を送ったときに、フルーツなどの素材から小さい気泡が上がってきている状態では、まだ完成ではありません。
それを知らずに、まだまだ増える状況であるにもかかわらず完成させてしまっていたら酵母菌の弱い酵母エキスになってしまいます。
しっかりと最後まで育てる必要があります。
また、フルーツを使って酵母エキスを仕込むのですが、フルーツにはカビが生えやすいものがあります。
ですから、毎日、カビが生えていないかどうかを観察していただきたいです。
カビというのはエキスの表面に出てきます。
中には出来ません。
表面に、ふわふわした綿のようなものが出来ますので、それが出来ていないかということをしっかり目で見て観察しましょう。
香りも天然酵母の出来上がりの見極めの一つ
また、香りについてですが、酵母エキスの香りには若干の酸味があり、フルーティなお酒のように感じられます。
そうではない変な匂いがするという場合は、なにか雑菌が繁殖している可能性もあります。
匂いもしっかりと確認する必要があります。
天然酵母の味見をしてみる
そして、最後に、味をみて見極めるというところです。
味というものも意外と大切です。
酵母エキスが出来上がっていなくて、まだ作っている最中の場合には、どちらかというと甘みが強い味になっています。
フルーツの味と、それにプラスして砂糖の味が混ざって、甘い味が感じられます。
でも、出来上がりが近くなると酸味が強くなり、甘みが少なくなります。
甘みがすべて分解された状態というのが酵母エキスの出来上がりの見極めになってきます。
甘みがまだ残っている状態では、出来上がりではないと思っていただければいいです。
今回のまとめ
このように、目で見たり、匂いをかいだり、味をみたりというふうに、酵母エキスを完成させるためには、五感をフルに使ってください。
パッと見ただけでは出来上がりかどうかは分かりません。
毎日、じっくり観察をして、天然酵母エキスの変化を見るということが大切です。
一見、発泡がおさまっているように見えても、じっくり観察すると小さい気泡がぷくぷくと上がってくることがあります。
そういった細かいところをしっかり見るというのがとても重要なのです。
天然酵母エキス作りで失敗している人の多くは、しっかりと観察していません。
観察をしていけば、失敗なく出来ると思います。
ぜひ、参考になさってください。