天然酵母の元種作りって面白い！オンラインでも教える自家製天然酵母のプロの先生がこっそり教えます
こんにちは！
フルーツ酵母パン教室Happy Bakingの幸治里織です。
今日は『天然酵母の元種作りって面白い！オンラインでも教える自家製天然酵母のプロの先生がこっそり教えます』ということについてお話しします。
当教室は、フルーツ酵母が日本で唯一学べるパン教室です。
Youtubeで自家製天然酵母について、毎日配信していますのでご覧くださいね。
天然酵母の元種作りは一筋縄ではいかないから面白い！
今回は、天然酵母の元種作りの面白いところについてお話をします。
天然酵母エキスが出来たあとに、イーストの代わりになるような種を作ることを元種作りといいます。
元種を使ってパンを作ると発酵力が安定するので、エキスを直接に仕込み水の一部としてパンを作るよりも一次発酵の時間が読めたりしてとても便利です。
だから、私のパン教室では、元種を作ってパンを作ることをお伝えしています。
この、元種作りが意外と面白いというか、ちょっと奥が深いというか、そのように感じる現象があります。
それをみなさんにお伝えします。
天然酵母の元種作りで不安になってしまうのはなぜ？
まず元種は、出来上がった天然酵母エキスと粉をしっかり混ぜて発酵させます。
ここで、これまでイーストのパンを作ってこられた人が不安に思われるのが、混ぜた種が何時間経っても膨らんでこないということです。
もちろん、自家製天然酵母なので、そんなにすぐには発酵してきません。
強い酵母エキスであれば６時間や８時間、おおむね１２時間以内には２倍に膨らんでくることがありますが、ちょっと弱めの酵母エキスだと、まるまる２４時間くらいかかる場合もあります。
ですから、膨らんでこないから失敗だと思って捨てられる人や、過発酵になるのが怖いということで膨らんでもいないのに冷蔵庫に避難させてしまう人などがいらっしゃいます。
でも、まず初回は、じっくりと、ゆっくりと、酵母の力を信じて待ってあげるようにしてください。
天然酵母元種作りで気をつけたいこと
ここで１つの注意点をお伝えします。
それは、元種作りの間はしっかりと保温をしてあげるということです。
酵母がいちばん活発に活動できる温度帯は、２８度から３２度です。
その温度帯になるようにきちんと温度管理をしてあげるということが重要になります。
元種を作っている間、きちんと保温ができていたら、しっかりと発酵してきます。
心配することなく、ゆっくりと時間をかけて様子をみていただけたらと思います。
天然酵母元種作りの面白いお話
面白いところのお話になりますが、大笑いするようなお話ではありません（笑）
酵母って本当に不思議だなーと思ったことをお話したいと思います。
元種作りの不思議：膨らんでないのに発酵している
天然酵母エキスには、元種を作るとしっかりと最初から膨らんでくる酵母エキスと、最初はあまり膨らんでこなくて、かけつぎの回数を重ねていくたびにブワッと膨らんでくるようになる酵母エキスとがあります。
だから、１回めであまり膨らんでこないからといっても失敗だと決めつけることはしません。
１回目にあまり膨らんでこなくても、時間が２４時間たって若干でも膨らんできたら私は次のステップに進んで、元種にかけつぎをします。
そこでまた保温をしてあげて、様子をみます。
そうすると、ほとんど膨らんでいなかった元種が、粉と水でかけつぎを数回行うと、ある時突然膨らみ出して、パンに適した種に育ってくれます。
本当に不思議なのですが、そのように育った種は、酸味もなく美味しいパンが焼けるのです。
天然酵母の元種作りで不安な時はテストを行う
天然酵母エキスが出来上がり、元種作りを始める前は、その酵母エキスの強さと言うものが分かりません。
酵母エキスの強さが分からない場合は、はじめからたくさんの量で元種を仕込まずに、テストを行うといいです。
私がレッスンで使っている酵母の強さはだいたい分かっていますが、それでもたまに「これ、ちょっとおかしいかもしれない」というものがあります。
本来な強いはずのエキスなのに、もしかしたら弱くなっているかもしれないと感じられることがあるのです。
そういうときは、レッスンの前にかならず元種を仕込んでみて、強さを確認します。
そのときは最初から大量に仕込んだりせずに、少量で元種作りをしてテストしてみます。
捨てても大丈夫な量、たとえば粉が２０グラムでエキスが２０グラムとか、２５グラムのエキスと粉でという感じでテストしてみるわけです。
それでうまくいけば大丈夫ということになります。
今回のまとめ
天然酵母の元種作りは本当に不思議で面白いです。
最初からしっかり膨らむものもあれば、そうでないものもあるのですから。
ですから、まず１回めでそれほど膨らまなかったからといって失敗だと判断するのではなく、酵母それぞれの特性があるので、まずは２回め、３回めのかけつぎをしてみていただけたらと思います。
最初から大量に作るのではなく、最初は少量でテストをしてみるのが、いちばんその酵母の強さが分かりやすいです。
ぜひ、試してみてください。
